もらいたがり

受け取ったものを伝える練習。

決して散らない、鉄の華

 

結構頑張って鉄血のオルフェンズについての感想を書いていたのですが、自分の中でもなかなか整理しきれず、途中書きのままで置いておいたら、思わぬ電池切れで消えてしまいました。辛い。

けど、いろんな人の考察とか感想とか読んで、腑に落ちた部分とかもあるし、もう一回書き始めます。途中で絶対飽きて雑になるんだろうけど。

 

まず、「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」という作品に出逢ったのは、ついこの間でした。毎週トレンドに入っていたり、信長くんが宣伝していたりで、作品の存在自体は知っていたものの、「ガンダムまったく分からないしなあ」って感じで観始めるには至らず。けれど、46話かな、放送後トレンドに「シノヤマ」って出てくるし「シノはすべて知っていた…広がるシノロス」みたいなモーメントが出来てるし、タイシムラタさんの「ずりぃ男でごめんな…」みたいなツイートも回ってくるし、「待って!私も乗りたい!このビッグウェーブ!」という気持ちになって1週間で46話まで一気見しました。

ただ、そうやって知っていたからこそもちろんシノが死んでしまうことは分かってたし、風のうわさでビスケットが死んでしまうことも知っていたので、1話を観て仰天したんですよね、「シノもビスケットも中心人物じゃんこれ死ぬの??」的な。

観始めたら止まらなくてあっという間でした。アストン、名瀬とアミダなど、2期はもう全体的によく泣いてた。シノの回も泣いたし。

 

で、最終回。

まあ泣いた。1回目は序盤の三日月と昭弘の戦闘シーンあたりからもうずっと涙が止まらなくて。本当に最後の最後までずっと泣いてた。2回目、色々心を整理して、さあしっかりともう一度観よう、って思って観たんだけど、結局三日月のモノローグあたりで涙腺は決壊し1回目と同じくらい泣いていた。あれ。

50話、「彼等の居場所」。ジュリエッタが言ったように、彼等の居場所は戦場だったんだなあと。もともとこの作品のコピーは「いのちの糧は、戦場にある。」でしたけど、まさにそうだったんだなというか。

うまく言葉にできないけれど、彼らの価値観や死生観とか、生まれ育った環境が私達とは違いすぎて、彼らの選択や生き方に対して、私達がどうこう言うことできないと思いました。私はもちろん鉄華団が大好きだったし、誰も死なずに、何も考えずみんなでバカ笑いできる場所に、全員でたどり着いてほしかった。誰も失いたくなかった。けど、きっと、途中でいなくなってしまった人たちも、後悔している人はいないのかなあって。ほんと、バカって思うけど、「格好悪く死んだように生きているくらいなら、格好良く守りたいもののために死にたい」ってみんなどこかで思ってたんだと思うし。結果的に鉄華団という組織はなくなってしまったし、その名前も歴史の陰に隠れてしまったけれど、彼らの選択に、人生に、意味はあったんだって。私はBパート、クーデリアや生き残った鉄華団メンバーをみて素直にそう受け止めることができました。(シノは唯一心残りありそうだなあ。タイシムラタも言ってたけど。ヤマギ…)

 

もうここからは雑多雑多にしっちゃかめっちゃかに言いたいことを言います。

 

シノヤマ!!!観始める前はふつうにヤマギ女の子かと思ってたよ!!

すごくすごく丁寧に描いてくれたペア。そして最終回後に続々と落とされる公式からの爆弾。結構久しぶりにがっつりとこうCP萌え的なものをしている。笑

スーパーギャラクシーキャノンを撃ち込むとき、ヤマギも一緒に出陣する案もあったけど、シノは大切な人をそんな危険な目に合わせないってことでなしになったっていうツイートを見て、初めてたった140字で泣きそうになった。泣いた。飲み明かす約束をするときのシノの表情の変化、何度見ても愛おしさあふれてて死にそうになる。ユージンに話した時点では「身内どうとかってピンとこなくってよー」と話してたわけだけど(あんだけお姉ちゃんだのおっぱいだの言ってたシノがバイって、もうこっちの想像以上に度量の大きい愛にあふれた人だった)、45話のコックピットのシーンは、身内の一人ではなくて、一人の人間としてヤマギを大切に思う気持ちがこれでもかって伝わってくる。それが愛だの恋だのとか関係なしに。もう何度観たことか。

だからこそ、シノの死だけはまだ受け入れられていないし、ひょっこり帰ってきてくださいってまだどこかで信じてしまう。笑 最終話の美人整備士、一瞬のカットで本当に誰か分からなくてタービンズにあんな子いたっけ…とか思ってしまったくらいに。ヤマギってわかった瞬間もう心臓がもたなかった。シノが居ない世界で、流星号背負って、必死に強く生きたんだなって。きっとあのユージンとの会話以来、涙は流していないんじゃないかなって。お願いシノ、帰ってきてヤマギの5年分の涙を拭いてあげてください(;;)

パイロットと整備士って無条件に萌える組み合わせだなって新発見です。あとシノとヤマギの声優さんが村田さんと壮馬くんで良かった。

 

三日月のモノローグは、この先何度聞いても泣く自信があります。50話いろいろあったけど、三日月っていう人間が、やっとここで分かったというか、彼の命は本当に、「オルガにもらった」ものだったんだなあと。最後、自分のてのひらの中にあふれているものが、愛おしくて大切なものなんだって三日月が気づけて良かったです。最後の最後まで、かっこよくてでも誰よりも守りたくなるようなそんな主人公だった。

 

ユージン、本当に格好良くなったけど、いつまでも「ヘタレが抜けきらない副団長」で、そこが本当に大好きだった。ビスケットがいなくなって、鉄華団どうなるのさって思ってたけど、ユージンがいたから、ここまでこれた。最高だよあなた。オルガもミカもシノも昭弘もビスケットもいなくなって、残された彼を思うと胸が痛むけど、誰よりも死んでいった人たちの想いを背負って生きている人だと思うし、きっとこれからも。

タカキも大人になったねえ。スーツ姿も似合うようになって。だからこそライドのことを考えると本当につらい。あの時クーデリアに肯定してもらったけれど、目の前で自分を守るために死んでいった団長、っていう記憶は、ずーっと彼を縛っていたのかと思うと。オルガに褒められて嬉しそうにしていたこと、クーデリアに字を学んだこと、鉄華団のマーク、もう何を考えてもライド…!!ってなる。墓標のマークに傷をつけたのもオルガたちの名前を刻んだのもきっと彼で、ああどんな気持ちだったのだろうと思うと。「まだ絵を描いている」って言葉も痛い。いつかもう一度家族に出逢い、彼の痛みが昇華されるといいなと、願うばかり。

アトラちゃんは、立派なママさんになってたね…。親というものを知らなかった二人の子供が、ああして笑顔で生きていること、それが一つの答えだったのかな。Twitterで見た素敵な作品の中に、後世に生きる子供たちが、ヒューマンデブリやら宇宙ネズミやらにならずにいられるのは、オルガたちがいたからで、みんな鉄華団の家族なんだってのがあって、まさにそうだなって思いました。彼等の人生には意味があったの。

 

あとはマクギリス、彼はもう一人の主人公であったんだろうなって。後半脚本が何とも言えず1期の頃の頭がよくてスマートなマッキーはどこにいったの…って思ったりもしたけど。ガエリオとの最期のシーンは本当に美しくて悲しくて切なくて苦しかった。彼は彼なりにアルミリアを幸せにするんだって本気で思ってたんだなって。幸せに本物も偽物もないんだって、それすらも知らないまま生きてきたんだ彼は。だからこそもう少しなにか救いがほしかった気もして、最後のガエジュリエンドもちょっと腑に落ちなくて、うん。けど彼の人生にもまた意味はあって、「マクギリス・ファリド事件」という名前にもなって。ああ、語れない。切なくて。

 

とにかく賛否両論ありましたが私はこの作品を知れて良かったと思うし、観ることができて良かったと思います。うん。

ありがとう鉄血のオルフェンズ

 

長くなりましたが全然言葉がうまくつむげなかった。あ、けものフレンズも今期は観てましたがいい作品でした。エムステたのしみ。